テイルグラブはバックハンドでテイルをグラブする。最初はグラブすることだけ練習しグラブが出来るようになったらノーズボーンを加えてみよう。まず、高さのあるエアーが必要なのでしっかりと腰を引きロープテンションを最大にしてウェイキにアプローチしてくる。ウェイキを駆け上がるまでエッジをかけ、後ろ足がウェイキのトップにきたら強く突き放しエアーに入る。空中に飛び出したらバックハンドを離し両膝を曲げてボードを引きつけてくるが、特に後ろ足の膝を強く引きつけることを意識する。エアーのピークに近づいたらテイルをグラブするがグラブをする場所が遠いので、体をやや後ろに傾けテイルをグラブする。グラブが出来たら同時にノーズボーンに入る。ノーズボーンのコツは、グラブした手でテイルを少し引き上げ前足を前に付き出すようにしてノーズボーンを入れる。ノーズボーンを入れ終わったら伸ばした前足を戻しランディングに入る。
アドバイス
●グラブをしやすくする為に体を少し後ろへ倒すが、そのままだとノーズが上を向きやすくなるのでテイルを持ち上げるようにしてグラブをし、前足を突き出すと空中でのバランスが、とりやすくなるしポークも決まる。


テイルボーンは前足を引きつけて後ろ足を伸ばす。トリックをスタイリッシュに見せるためにも必要だし、応用も多いので是非覚えておこう。まずは通常の2ウェイキエアーの要領でウェイキにアプローチしてくる。後ろ足でウェイキのトップを突き放すようにしてエアーに入る。空中に飛び出したら前足だけを引きつけてくる。このときに膝を体の中心に向かって内側に引きつけるようにする。ここで気をつけることは、ウェイキをリリースしたときにノーズ上がりでエアーに入らないこと。ウェイキを飛び出し1テンポおいて膝を引きつけることによってテイルボーンを完成させるようにしよう。エアーのピークで膝をしっかりと引きつけテイルボーンを完成させたら、曲げていた膝を元に戻し始めてランディングの体勢に入る。全体の流れで練習してほしいのは、ウェイキを飛び出して曲げる、戻す、降りると言う意識をもってほしい。ほとんどの人は、戻すと降りるが1つの動作になってしまっているので、かっこよく決めるために元に戻した体勢を空中でつくってから降りてくるように心がけよう。


テイルボーンができたらスラブグラブを入れてみよう。スラブはフロントハンドでノーズと前足の間のトゥサイドをグラブするトリックだ。まず、テイルボーンの要領でエアーに入る。ウェイキを完全に飛び出したらフロントハンドを離し前足の膝を引きつけてくる。このとき膝を体の中心に持ってくるように引きつけるとグラブがしやすい。注意することはボードを掴みにいかないこと。掴みにいくと前足が伸びてしまい、かえってグラブが遠くなってしまう。エアーのピークでスラブグラブを完成させ、降りてくるときにグラブをしていたフロントハンドをハンドルに戻し、曲げていた膝も元に戻しランディングの体勢に入る。このときにテイルボーンで練習した膝を戻してから降りるといった動作が、しっかりとできていないとグラブをした手が元に戻せなくて片手のランディングになってしまう。



SEA'S REQUEST
ここからは皆さんのリクエストにお答えします。
今回は僕の使用している道具を詳しく知りたいというメールを頂いたので、それにお答えします。

ボード&ビンディング
リキッドフォースサブスタンス136。体重が73キロなので体重からすると141でもいいのですが、取り回し重視で136にしています。このボードはフュージョンから発展したボードでウェイキのヒットポイントは狭く感じますがロッカーとの絶妙なコンビーネーションによってスムーズウェイキをのぼり強いリフト感が得られ高い角度のあるエアーが可能になります。ビンディングはウルトラサクションで、しっかりとしたホールド感があり足首の自由度も広く脱着が楽なので使ってます。最近は紐で締めるタイプも出てきましたが足首全体をホールドされるのとややカントがついているのが個人的には好きではないのです。シンプルイズベストって感じですかね。スタンスは写真の通りややダックで一番外側のインサートにつけています。よく狭いスタンスの人を見かけますが最近のボードはどちらかというとワイドスタンスで乗る方がボードの性能を発揮しやすいものが多いのでボードにあわせてみてください。
ハンドル&ライン
ハンドルはハードラインで15インチラップハンドルつき。ラップハンドルはTバータイプ。ラップをしない人は必要ないと思いますが僕はよくラップをするので。ラインは22M〜24M。コンディションや状況にあわせて使います。ラフなときやウェイキが小さめ時は短め、フラットでウェイキが大きい時は長めにしています。
トーイングボート
スープラランチ・グラビティバージョン。もう最高!言うことなし。トーイングスピードは35〜36km/h。一般的に初心者で30km/h、中級者で32km/hくらいでしょう。
装具
Cti2。靭帯を怪我したらこれ。パークスも使っていますよ。僕自身は怪我は治っていますが予防の意味で常につけています。オーダーメイドでカスタムカラーも選べます。価格は12万〜15万位ですが病院で診察してつくってもらえるので保険がききますから
実際には数万円。
ヘルメット
プロテックのエースウェイク。激しくフォールしたときなど頭を守ってくれますしこれは耳つきなので鼓膜も守ってくれます。ヘルメットはお奨めです。ダレンシャピロも同じもの使っていますよ。



大好評!大ヒットセールスを記録する峠プロの
「How To Video & Book」
超大ヒットセールスを記録する峠プロの
How To ビデオ全3巻。
Vol.1は立ち方から2ウェイキエアーまで。Vol.2はノーグラブトリック、グラブトリック、そしてスピントリック。Vol.3はインバートトリックを中心に収録。
これから始める人からプロまでが学べる究極のビデオです。今回のトリックはVol.2に収録されています。

今回の峠塾はいかがでしたか?
今回使っている写真や解説は

「峠範和のウェイクボード完全マスター」(制作/DEP・発売/泉書房)から使っているんです。なんとオールカラー192Pでシークエンスを中心に詳しく1つ1つ詳しく解説しています。これから始める人からプロボーダーまでが学べるように構成しました。自信を持ってお薦めできる究極のHow To本です。全国の書店、ウェイクボードショップで販売中。

●内容に関するお問い合わせは
シーズクラブ  滋賀県滋賀郡志賀町荒川 TEL:077-592-2412
FAX:077-592-1595
http//www.seasclub.co.jp
E-mail wake@seasclub.co.jp
●(有)ディーイーピー
TEL:03-5358-8607


峠 範和
峠 範和 '96〜'98年。3年連続全日本チャンピオン 2000年クラス別世界チャンピオン。シーズクラブウェイクボードスクール校長。ウェイクボード界のカリスマ的存在であり数々の記録と伝説を残し続けている。スクールには年間5,000人を越える生徒が訪れ、また芸能人も彼のスクールを訪れている。現在、自由なウェイクボードのスタイルを追及するため、コンペには一切出場せず新たなスタイルを築きながら進化し続けトッププロとして、またテレビ、雑誌、ビデオなどで活躍中。
スポンサー/ Liquid Force . Supra . DNA. Free Style J-F、 Hard Line R2 Nevin、 Pro Tec 他
※使用ボード、リキッドフォース・ヘリック134。
※トーイングボート、スープラランチ1。


皆さんのご意見、ご感想お待ちしています。
ウェイクボードで疑問に思っていること、また、こんなこと教えてほしい、こんなトリックを解説してほしいなど、皆さんのリクエストにもお答えしていこうと思います。どしどしメール下さい。 
e-mail wake@seasclub.co.jp